お話を伺った方

大津市　政策調整部 情報政策課D X推進室　原さま

スマートバリュー　開発デザインDivision GaaS開発Group　山本

手続き検索サイト「Port」導入のきっかけ

 

■お二人はこれまでメールや電話で頻繁にやりとりされていたものの、オフラインでは今回で初対面だと伺っています。まずは簡単に自己紹介をお願いできますか。

原さん：
私は大津市DX推進室で、行政手続きのオンライン化を促進する業務に携わっています。各所管課が書面や対面で受付けている行政手続きの洗い出しや、所管課ごとに異なるオンライン化への課題をフォローし、庁内DXに取り組んでいます。

山本：
スマートバリューで自治体さま向けのDXサービスの開発を担当しています。以前はCMSサービスを担当していて、かなり前になりますが、大津市さまのホームページ構築も担当させていただいていました。長いご縁ですね。笑

 

 

■弊社の「GaaS」サービスについて、簡単にご説明いただけますか。

山本：
大津市様には、キーワードやカテゴリで簡単に手続きが検索できる手続き検索「Port」というサービスをご利用いただいています。弊社「GaaS」には他にも利用者の条件・状況に応じて必要な手続きを案内する「Navi」、そしてオンライン申請システム「Form」という3つのサービスがあり、これらのシステムを総称して「GaaS」と呼んでいます。

 

■原さんにお伺いしたいのですが、大津市では現在「SMART L-Gov CMS」でホームページを公開されていてますが、その中で手続き検索サービス「Port」をご利用いただくことになった経緯やきっかけについて教えていただけますか？

原さん：
本市の所管する行政手続きの情報が、本市ホームページの様々なページに分散しており、また記載されている情報項目が異なるため、市民の方にわかりやすく案内ができていないという課題がありました。

その解決策として、「子育て」や「税」など、本市のあらゆる分野の手続き情報について、「手続き方法」や「場所」「持ち物」など、記載項目を統一し、ひとつのサービスに集約することで、市民にわかりやすく案内することを検討していました。

そのような背景もあり、貴社の手続き検索サービス「Port」を利用することとなりました。

 

■広報紙やホームページなどで行政サービスに関する情報は得られるものの、ホームページでは多岐にわたる情報が公開されており、「行政の申請手続き」に特化したサイトが必要になった、ということですね。

 

 

サイト公開作業の裏側

 

■手続き検索サイト「Port」の公開にあたって、印象に残っていることがあれば教えていただけますか？

原さん：
本市の所管する手続きを全て洗い出すため、全庁的に調査を実施し、関係課と記載情報について調整を繰り返したことが印象として残っています。また、公開直前まで、貴社の高木様、山本様と密に連携を取らせていただき、対応していた印象があります。サービス開始当日は、無事に公開できてほっとしたところと、Web上にサービスが公開されていることの嬉しさがありました。

 

■全庁的な調査！大変な作業量ですね。具体的にどのような業務だったのでしょうか。

山本：
大津市さまは、一番最初に「Port」導入された自治体さまでした。そのため、サイトそもそもの仕組みやデザイン、庁内で取り纏めていただいた情報をどのようにデータベースに取り込んでいくかなど、サイト公開に関わる作業全般を担当しました。その過程で、大津市さまから「こんなことはできますか？」というご相談だったり、「こんな風にできたらよいと思う」というアドバイスをいただいて、そうした内容もサイトづくりへ反映させました背景もあり、大津市さまとのやりとりが今の「Port」サービスの土台になっています。大津市さまから貴重なご意見をたくさんいただいて、サイトを一緒に作り上げることができました！笑

原さん：
ほんとうに一緒に作り上げていただいた、という印象があります。笑　例えば、ある程度サイトが出来上がった状態になってから、「個人」と「法人」でカテゴリをわけることはできないか、とお願いしたり。笑

山本：
ありましたね。笑　弊社としてもまだシステムの導入実績がなく、どのようなものが住民の方・自治体の職員の方にとってよいものか掴み切れていない部分もあったので、大津市さまとやりとりすることでサイトの仕組みが作られた、という感じです。

原さん：
以前から本市にホームページ管理システム「smart L-Gov CMS」を提供してくださっている御社が、当市と一緒に新しいデジタルサービスを作ってくださったこと、そしてそれを今も便利に使わせていただいていることは、とてもありがたく感じています。

山本：
こちらこそありがとうございます！

 

ついに公開！使ってみて分かったサイトのこと

 

■公開された手続き検索サイト「Port」についての感想をお聞かせいただけますか。

原さん：
従来の本市ホームページに記載されている情報と比較して、記載項目が統一されていることや、デザインの面でより見やすくなっている点が良いと考えております。また本サービスでは、電子申請の可能な手続きについては、本市電子申請サービスへのリンクを掲載することも可能であり、電子申請の促進にも寄与するものと考えております。本サービスは令和3年7月に公開を開始しましたが、その時点からは利用者も増えています。

 

■市民の方からのお声などはありましたか？

原さん：
デザインがシンプルでいい、内容がわかりやすいという評価をいただいています。

山本：
利用者様のお声を直接お伺いすることがあまりないので、利用者の方がサイトを好意的に感じていらっしゃる、というお話を聞けて嬉しいです。サイト導入以降もオンラインの手続きは増えているんですか？

原さん：
そうですね。対象となる行政サービスの手続き数は増えています。特にコロナ禍においては、新型コロナウイルス関連の申請手続きをオンライン化し、多くの方にご利用いただきました。

 

■手続き検索サイト「Port」の操作面に関してはいかがでしょうか。

原さん：
一般ユーザーが行う操作はとてもシンプルで直感的に作業ができるため、1回使えばだいたいの要領がわかるところがいいですね。これまで使ってみて「操作がわからない」というようなことは、ほとんどありませんでした。

山本：
確かに他の自治体様からも、操作に関するお問い合わせを受けることはあまりないですね。笑

 

今後の課題や展望について

 

■最後に、手続き検索サイト「Port」について今後の課題や展望についてお聞かせください。

原さん：
掲載している情報の一括登録・一括出力ができないなど、サービスの運用管理面（手続き情報のメンテナンス・更新作業）においては課題を感じている部分もございます。その点はぜひ今後の改善をお願いしつつ、今後も引き続き「手続き検索サイト」などのサービスを利用しながら、約1,200件ある本市の所管する行政手続きについて、よりわかりやすい案内・情報の提供に努めていきたいと考えております。

山本：
日次の作業というよりも定期的な情報メンテナンスの際に活用されるということでしょうか。

原さん：
そうですね。サイトで公開中の行政サービスについて、各所管課とデータを一覧で共有する場合などに利用できたら、と検討しているものです。

山本：
承知いたしました、検討させていただきます。これを機に改めて、お困りごとがあればいつでもお声がけください。
これからもどうぞよろしくお願いいたします！

原さん：
こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします！

 

■原さん、本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました！

無茶ぶりポーズのオーダーに快く対応してくださったお二人。笑

取材後記

今回は、これまで紙ベースで運用がなされてきた行政手続きや対応業務について、デジタル技術を積極的に活用し、さらなる「住民の方に対する利便性の向上」「業務効率化による行政サービスの向上」に取り組み、自治体DX推進に尽力されている大津市様の取り組みを紹介させていただきました。

取材を通じて、DXの推進に尽力されている市職員さまと弊社のデジタルサービスによって、住民の方によりよい行政サービスが提供できているのだなということを、改めて実感することができた取材でした！

 

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