
【地域の魅力 まるごと体験レポ】「富山県 南砺市」の魅力をお伝えします!
スマートバリューでは、全国350以上の自治体様のホームページ制作に携わっていますが、WEBディレクターが実際に現地に訪問した際、いつも、そのまちの魅力をたくさん感じています。
その魅力を皆様にお伝えしたい!という思いで体験レポを作成しましたので、是非ご覧ください!
日本の風情と文化に触れる旅、南砺市
冬本番を迎えた12月。次の週から雪が降るという日に訪れたのは、富山県南砺市。
自然が多くノスタルジックな日本の原風景と、日本の伝統文化が今でも色濃く残っている場所です。
富山県の南西部に位置し、金沢市からも1時間ほどでアクセスできます。
都会では味わえない古き良き日本の風情がある南砺市を巡ります。
まずは、世界遺産に登録された合掌造りの里・五箇山へ。
いくつか集落があるうちの「相倉合掌造り集落」へ向かいます。
「世界遺産バス」に乗り込んで出発!
「世界遺産バス」は高岡から世界遺産五箇山(相倉・菅沼)・白川郷までを結ぶバスで、日本の原風景を巡ることができとても便利。観光客だけでなく地元の中高生の足にもなっているようです。世界遺産とともに暮らすまちならでは。
バスで向かう道中も自然が溢れていて山に登れば登る程、景色の変化が楽しめました。
景色を楽しんでいるとあっという間に到着!
この日の天気は雨。「せっかくなら雪のときに」とも声をかけてもらいましたが、この天候が逆に幻想的な雰囲気を漂わせています。
集落を歩くと、どっしりと構えた合掌造りの家屋が出迎えてくれます。
所々に全体を見渡せそうなビュースポットの案内があります。そこからは少し紅葉も残っており、山の上の方には雪が積もっているのも見えました。
相倉の集落には、江戸から大正時代にかけて建てられた合掌造りの建物が20棟程あります。
そして現在もこの家屋で生活されている方がいらっしゃるそうです。世界遺産に住めるなんて!
集落の中には民宿もあるようなので、次に訪れたときは利用してみたいです。
雨が強まってきたところで、ひと休憩。
お休み処・茶店「まつや」でおぜんざいをいただきます。
温かいおぜんざいが冷たい体を包み込みます。
おもちは地元の栃餅と草餅を使用。栃の実からできた特徴的な味が新鮮です。甘い口でいただくほうじ茶が優しく締めてくれて最高の組み合わせです!
集落内には他にも資料館やお土産・飲食店があり、ゆっくりとした贅沢な時間を過ごせました。
夏は涼しく、青々とした景色が広がっているそう。雪景色だけでなく、すっきり気持ちのいい空気を感じに行くのもいいですね。
街中に戻り、城端(じょうはな)エリアを巡ります。
城端は、越中の小京都とも言われており、小路で結ばれた道やレトロな街並みが印象的です。
また、国の重要無形民俗文化財にも指定されている城端曳山祭や城端むぎや祭り、善徳寺という歴史的なお寺があります。
風情ある町並みの中を進むと、善徳寺に到着!
こちらも雨の中でも情緒溢れる雰囲気があります…。
開基から530余年を経たお寺ですが、見事な彫刻が施されていて必見です。
その後はレトロな街並みを散策。
段丘状の高台に町並みが広がっており趣のある細い坂道が多く今でも旧五箇山街道の町並みが残っていました。
雨が降ったりやんだりと変わりやすい天候の中、虹が!幸先が良さそうです。
お昼ごはんにはお蕎麦をいただきます!
職員さんに教えていただいた「萱笑(かやしょう)」さんでランチセットを楽しみます。
ちょうどお昼の時間帯で店内も賑わっていました。
大きな海老天に鴨肉、山菜、とろろと、お蕎麦の相棒たちが勢揃い!どれと一緒に食べるか迷っちゃいます。
コシのある麺をつるっと。丁寧な味わいが広がります。てんぷらのさくふわ食感の虜になりました。
続いては「木彫刻の町」と呼ばれる八日町通り、そして瑞泉寺に向かいます。
通りを歩けば至るところに木彫りの作品がたくさん!
数多くの井波彫刻の工房が軒を連ね、カンカンカンと木を彫る音が聞こえてきます。
お店を覗くと、木彫り作業をされている職人さんがいらっしゃいました。
卓越した集中力で長い時間をかけて一つずつ丁寧に作られていることが実感できました。
通りを歩けば、木彫りのバス標識や表札など、荘厳な作品もあればユニークな作品も。
随所に伝統技術を用いた美しい井波彫刻を見ることができて、散策するだけでも楽しい通りです。
カメラに収めずにはいられない可愛さの「井波イーナ」と「井波ミーナ」!
八日町通りを進むと、波彫刻発祥の寺院「瑞泉寺(ずいせんじ)」が見えてきます。
瑞泉寺の魅力はなんといっても建物に施された「彫刻」の数々です。全国各地からその彫刻を見に多くの参拝者が訪れるほど。
広々とした境内に一歩足を踏み入れると、歴史を感じさせるたたずまい、その格調高い風格に圧倒されます。
日本一の技術とされる「井波彫刻」は、この瑞泉寺が火災で焼失した際に、京都の東本願寺からやって来た宮大工や彫刻師が技術を伝えたことで始まりました。
門に入り、まず目に飛び込んでくるのが正面上部にある龍の彫刻。
木でできていると思えないほど細かくそして迫力があり、今にも動き出しそうです。
門には動物や草花も。圧倒的な技術で成しえる表情のひとつひとつに惚れ惚れとしてしまいます。
門を抜けると、正面に大きな本堂が見えてきます。
本堂内の彫刻には白木の上から金箔が施されていてとても豪華でした。
夜にはライトアップされた彫刻を見ることができるナイトミュージアムもやっているそう。
静かなお寺のなかで彫刻と向き合えば心洗われる時間になること間違いなし。
本堂の柱には干支の彫刻が施されていたのですが、干支にはあの動物が含まれていません。
そうです、猫です!
八日町通りには「井波イーナ」と「井波ミーナ」を含め、数十匹の猫が隠れているそう。寺院内の自販機にも猫が隠れていました。
辺りを散策しながら木彫りの猫探しをしても楽しそうです。
瑞泉寺の境内には季節ごとに桜や藤や紅葉などがとても美しく咲くのだとか。
全国各地から彫刻を見に参拝者が訪れることに納得できる、歴史を感じられる場所でした。
日本特有の歴史や文化が色濃く根付く南砺市。穏やかなまちに溶け込んだ文化はどれも心打たれるものばかりでした。
文化に囲まれた優しい時間を過ごせたように思います。
雪の季節は住民の方にとっては苦労が多いものの、魅力的。夏の清々しい風に吹かれるのもまたいいですね。四季折々、まちのいろんな表情を見に行きたいものです。
素敵な一日となりました!ストーブの匂いまでも暖かい電車に揺られて帰ります。
「おまけ」
南砺市を巡る中でひっそり気になっていたのが、南砺市のキャラクター「NANTOくん」。
2009年に誕生したキャラクターで、市章のカラーが上手く使われていてシンプルにか…かわいい!そしてなんとも言えないこの表情…!
グッズがあれば是非連れて帰りたかったのですが、今回は見つけられず。
町の中でも「NANTOくん」のバスやポスターがあったり、「NANTOくん」のキーホルダーを通学バッグにつけた学生がいたりとみんなに愛されているのが伝わってきて暖かい気持ちになりました。
なんとかわいい「NANTOくん」…。
また南砺市に行く際には必ず連れて帰りたいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の体験レポもお楽しみに!
- WEBディレクター's