ホームページリニューアルに関するプロポーザルの担当者は準備が大変?自治体職員様にインタビュー!

フーマ

株式会社スマートバリューの小泉と申します。今回の記事を担当いたします。
今回は自社サービス「SMART L-Gov CMS※ 」の導入事例インタビュー第2弾をお届けします。
※導入事例インタビュー第1弾(大和高田市 様)はこちら
https://www.smartvalue.ad.jp/ownedmedia/7055/

2023年度の平生町(ひらおちょう)主催のプロポーザルでスマートバリューをご採択いただき、2024年3月29日より山口県平生町のホームページをリニューアルいたしました。

そのプロポーザル当時のご経験について、ご担当者様に振り返っていただきました。
本記事は、プロポーザルをご検討されている自治体職員様に是非ご覧いただきたい内容となっております。

情報が大変盛りだくさんとなりますので、全2部構成にてご紹介いたします。

お話を伺ったのは・・・
平生町役場 デジタル推進課 デジタル推進班 山田 晋太郎 様

主にホームページや町政の情報発信推進を担当。
2度の行政ホームページリニューアルを経験されており、どちらも旗振り担当をご経験。

また、令和4年度・令和5年度のデジタル田園都市国家構想交付金事業による、平生町オンライン環境整備にも注力し、平生町のDX推進に尽力されている。平生町の地域行事にも積極的に参画されており、平生町を庁内外で盛り上げる。

ホームページをリニューアルに踏み切った理由は?

実は、当時利用していたCMSサービスが2025年をもってサービス提供を終了するというお話をいただいたことがきっかけです。期限までに別のCMSに移行しなければならない状況となったわけですが、同じやるのであれば「検索性」「情報の見やすさ」「アクセシビリティ」の強化を図った上で移行したいと考えました。

担当課内で相談のうえ、新CMSへの移行と同時にホームページもリニューアルすることを決めました。その他の理由として、前回のリニューアルが2016年度のため、すでに運用開始から7年経過していたことも挙げられます。

その間、スマートフォンの普及やウェブアクセシビリティの強化等、自治体ホームページに求められる環境の変化を感じつつも、同じCMSを使い続けている状況でしたが、今回のお話がリニューアルに繋がったので、良いキッカケだったと思います。

まず最初にご準備されたことは何でしたか?

最初に行ったことは情報収集です。

サービス終了のお話をいただいたのが2022年の6月でしたが、その直後から現在の動向を知るべく、情報収集に動いていました。複数のCMS事業者さんとも話をさせていただき、集まった情報の中から要件を徐々にまとめ、方針を固めていきました。

特に重視したことの1つに、「平生町にとって何が必要か?」という項目がありました。

たくさん機能を盛り込めば、その分コストも増加します。

しかし、それ以上に職員が機能を使い切れなかったら勿体ないですし、内容が中途半端なものとなってしまうと、利用者満足度の低下を招くと思いました。

そのため、「職員が簡単にシステム操作を行える」という視点も大事だと考えて精査することにしました。ちなみに、この点は庁内への説明時に伝えたい大事なポイントとして、プロポーザルの指針に置きました。

ホームページの課題について、どのように洗い出しをされましたか?

平生町旧行政ホームページデザイン(2023年12月時点)

洗い出しというよりは、これまでの運用を通しての蓄積がベースになっていると思います。
ホームページは入庁以来、10年以上担当していますが、その間、ホームページに対する要望や意見などが寄せられてきました。

「情報の掲載箇所が分かりやすいレイアウトにならないか」「あの情報はもっと見つけてもらいやすくしてほしい」など様々です。その最たるものが「トップページの情報整理」でした。

情報を整理することによって、お問い合わせいただいた際に、目的のページへ素早く誘導し、住民・職員双方の負担を軽減したいという気持ちがありました。

また、「検索性の向上」も課題です。
以前のトップページデザインでは、中心に大きな検索窓を設置していたのですが、昨今のスマホからのアクセスを意識し、より検索性の高いページにしたいと考えていました。

併せて、新CMSでは、「職員がもっと気軽に情報発信ができる」ことも重視しました。
当時使用していたCMSはレイアウトの自由度が低く、ページの編集には慣れが必要でした。

ホームページの経験が少ない職員でも、直感的に作成・編集できる操作性があれば、情報発信のハードルが下がると考えたのです。

デジタル推進課としても、情報発信を活発化させたいと考えていましたので、職員のやる気をシステム(の操作性)が削がない、これが理想とする姿でした。

 

いざ、プロポーザル実施の旗振りをされる担当者として大変だったことは?

特に「機能要件」の精査がとても大変でした。
他自治体のプロポーザルで公開されていた機能要件を見ていたこともあり、情報は溜まっていました。

それらを参考に、特定の事業者に寄らない公平な要件となるよう、かつ旧CMSで感じていた課題なども確認しながら「平生町が必要とする機能」として、自ら説明できる要件を出すことにこだわったので、非常にウエイトの重い作業となりました。

プロポーザルの準備開始後に着手したのですが、程なくして気が付きました。
「もっと早く動けばよかった」ということに…(笑)。

予想以上に時間がかかってしまい、プロポーザル日程に影響し、結果的に構築期間が短くなってしまいました。ただ、この公平性に関しては、予算要求をする段階から外せない要素だと思っていましたので、一貫性は確保できたと思います。

プロポーザルの審査員は何を基準に選定されましたか?

プロポーザルは、庁内の職員で構成された選定委員会を発足させて行いました。
委員を選定する際に重視したのが、「スマホやコンパクトなタブレットを活用する若い世代」「実際にシステムを操作する現場の職員」、この視点が欲しいと思いました。

可能な限り利用者に近い感覚で、さらに普段からCMSを利用している現場の目線で、システムの操作感を評価してもらいたかったので、各課、各分野のホームページ担当者から選定しました。

プロポーザル選定委員会の設置要綱を制定し、構成員が決裁を上げる際も、この両方の視点を重視することを説明し、審査員を選定しました。担当として思う、理想的な布陣でプロポーザルに臨むことができたと思っています。

実は、庁内で予算請求の説明をする際にも、この「若い世代の視点を大事にしたい」という点を選定ポイントとして記載しておきました。望む姿から逆算し、工夫して動いたところです。

担当者として心配されていたことはありましたか?

私自身、前回(7年前)のプロポーザルもメインで担当しました。
今回2度目ということで、そこまで心配はしていませんでした。プロポーザルで事業者さんに競争していただき、平生町にとってより良い提案をしていただける、その内容を楽しみにしていました。

選定の結果、最も適した提案をいただいた、スマートバリューさんを採択させていただきました。ただ、もっと早く動き出しておけば良かったという心残りがありました。

担当者として長年対応していると、自然と職員からの要望が積み重なってくるんです。それらの要望を最大限盛り込もうとして、色々考えすぎてしまった面がありました。何度経験しても、スケジュール管理の大事さを改めて感じますね。

 

最後に平生町のCMS導入にあたっての選定方針を簡単に伺えますか?

「機能が多ければ良い」というものではなく、職員が機能を把握でき、使いこなせること。
そのために必要な機能を決め、仕様書や機能要件に落とし込んでいくことで、住民に役立つホームページの提案を事業者さんにしていただける。そういった環境を整えることが大切だと思います。

第一弾では、山田様が実際に「ホームページリニューアルのプロポーザルをどのようにご準備をされたのか?この点について、伺いしました。
住民への情報発信に対して、直に情報発信をする「現場感」が分かる職員様で審査員を構成する等、平生町のためになる、理想の体制を実現する工夫がたくさん伺えて、我々も大変勉強になりました。

第二弾では、実際に「リニューアルに向けた構築期間のご体験談」と、平生町で大きなトピックスとなっていた「ホームページリニューアル後の住民様や職員様のご反応」について、伺ってまいります。

ぜひご覧くださいませ!!

 

山口県平生町のご紹介

画像は山口県平生町様が位置する室津半島(むろづはんとう)

平生町は、山口県の東南部、室津半島の西側に位置しており、瀬戸内の穏やかな海が広がる人口約11,500人の町です。
平生町の地形や豊かな自然などの地域資源を活用し、「イタリア」をテーマとしたまちづくりを行っておられます。「なんだか楽しそう」と誰もが訪れたくなる、住みたくなるまちづくりを目指して職員様や住民様で盛り上げております。

画像はイタリアーノひらおのロゴマーク
参照:平生町プロモーションサイト

 

そもそも※「SMART L-Gov CMS」とは?
350以上の自治体様で導入いただき、全国トップクラスのシェアを誇る自治体専用CMS。CMSとはホームページのコンテンツを構成するテキストや画像、デザイン・レイアウト情報(テンプレート)などを一元的に保存・管理するシステムのことです。スマートバリューが構築を支援した自治体様のホームページは、2019年から5年連続で全国広報コンクールにて受賞をしており、令和5年も特選の受賞をいたしました。

※本サービスに関するお問合せはスマートバリューホームページへ

 

平生町デジタル推進課様の業務

主に2班に分かれて平生町のDX業務全般を対応されています。

◆デジタル推進班
行政デジタル化の推進に関すること
社会保障・税番号制度の推進に関すること

◆情報管理班
情報ネットワークに関すること
情報システムの運用に関すること
情報セキュリティに関すること
地域情報化の推進に関すること
(参照:平生町ホームページ 「デジタル推進課 主要業務」)
5名の職員様が所属

 


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フーマ
デジタルガバメント事業部クラウドイノベーションDivisionに所属。
主にホームページ運用のサポートを担当。
過去にスポーツチャンバラ世界大会で2位まで昇りつめました。
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